2014年8月7日木曜日

Free Ride Games 16th 参戦記

Blog更新がひっじょーーーーに滞るという致命的な病が起きてしまい申し訳ございません。
これからもっとアウトプットしてきますので、ドゾよろしく!

さて、
去る8/3(日)、富士見パノラマで行われたFree Ride Games #16にAlt店主と一緒に参加してきました。
自分が自宅にシューズ忘れたこともあって、予定より1時間遅れで7:30に現地入り。
6:30〜8:30までが試走時間ということもあり、素早く準備をして受付を済ませたのは8:00!
残り30分の試走時間の中でどれだけ、コースを知り尽くすかが重要な鍵でありました。

(ま、遅れた時点で、ヤバイことが起きる前兆だったわけなんですね)


参戦の内容の前に、ちょいと大会の概要を!
Free Ride Games(=FRG)は関東の元気なショップ「AST、MDS、小川輪業、ナカザワジム、トレイルストア」の5店舗の店長さんが企画し、各ショップのお客様が一緒になって運営サポートしたり、参戦するアットホームな下り系な運動会。

超一流なメーカーやディーラーなど協賛社がずらりと並ぶブースを練り歩いていると、とてつもないデカイ大会に来てしまったのかと思うくらいHotな商品群や新製品に目移りしてしまいます。

今回の大会はデュアルスラローム
スキー場の大きなゲレンデ部分に、2本のコースが特別に設営されており、
スタート台からゴールを正面にみて、右側が赤コース、左側が青コースとなっており、2人が同時にスタートし、それぞれの旗門を右に左にパスしてゲレンデ下のゴールを目指すというコース設定。
プロクラスの一番早い人で23秒台。コース全長は2~300mといったところでしょうか。
フラットな芝生で、バームやバンクなどはありません。とにかくコケないで正確なラインを踏んで、漕げるところは漕ぐのが個人的なセオリーだなと感じました。


ワタシが持参したのは、コレ
CHUMBA WUMBA Zulu HT 2000
国内1stロットの初代CHUMBAでして、後付けアダプターでディスクブレーキ加工してます。
また、初代DeeMAX(1999)を20mm→9mmシャフトハブに変更してFox F32 100T(2007)に付けたりするなど、とにかく現行の最新物とは違う次元のヘンタイ汁満載のチャンバ野郎です。

写真上に見えるのは、Alt店主の自信作:「SANDMAN」 26インチファットで倒立サスが付いた頼もしいトラクションが得られる高級チタンバイク。



準備体操もそこそこに試走開始〜!


1st インプレ
「全然スピードだせませ〜ん!!」
「フラットな芝生でどれだけグリップするのかまったくワカリマセ〜〜ン!」

良い意味で「いらやしいコース」です。前半はタイトなターンの連続でスピードに乗れない欲求不満が、中盤での焦りを増幅させてくれます。また、別のコースを走るライダーの姿が、否が応でもチラリと視界に入って来るので、余計に焦ります。

コース中盤は、旗門の間隔も少し開いてくるのでペダリング可能セクションとなりスピードも乗ってきますが、赤・青コースともそれぞれに難しいセクションがあって、中盤でリードしていたとしても、後半で追い抜かれる可能性が出て来ます。

極めつけは、最終コーナー
青はインコース、赤はアウトコースとなるわけで、まるでヘアピンカーブのようなRのキツイ青コースだと、ゴールラインまでにどれだけスピードを回復できるかが鍵。
さらに言うと、この最終コーナーからゴールラインまでは、センターラインが引かれており、自分のコースからはみ出て相手のコースに入ってしまうと5秒追加されるというルール付き。だから、青コースライダーは外に膨らまないように慎重なライン取りが要求されるという難セクションになってます。




しっかし、よく考えられているなぁ。このコース!
本当にムカツクくらい面白い。作った人に頭背下げて感謝したいくらい!

・スタートの間を読む
・コントロールできる限界まで漕ぐ
・カーブの進入速度をコントロール
・Bikeを倒すが顔は倒さない
・前後配分の微妙なブレーキングと重心移動
・次のカーブまでのラインを読む
・相手とのかけひきのドキドキ感

う〜ん、思い出しただけで、また走りたくなる〜〜。

赤も青もぞれぞれが難しい、舐めちゃアカンということがわかり始めた試走3本目
ちょっとしたアクシデントがありました。

ゴール直前のストレートで、欲を出してゴールスプリントでモガイてしまったのです。
浮き上がった前輪はトラクションが無くなり、慌てて押さえ込もうとした反動で前輪が変な角度で着地。そして転倒。。。。

芝生の上だったし、エルボープロテクター付けて長袖ジャージだったので、擦過傷などは皆無でしたが、右手の親指をひねってしまい、激痛が走りました。
幸い、関節を曲げることがかろうじてできるので、骨折ではないなと思いながら痛みをガマンして時間ギリギリまで試走を継続。
しか〜し、握力は1/4程度にまで低下。シフトチェンジできるほど親指の稼働域は無くなりました。(ま、シフトチェンジできる余裕はそもそもないけどね)

タイムアタック形式の予選が始まるまでは、持参してきた保冷剤でアイシング。
リアルなアイスで、お口の中もアイシングね。
(これが、お世辞抜きに美味かったナ!)

痛みをガマンしながら予選ヒート開始
赤コースを1本走って、タイム順に速いクラスからオープンA、オープンB、オープンCクラスに分類されました。

ワタシのタイムは27.06秒でオープンBクラスに決定。

どうやら、27秒台以降がBクラスってことで、あと100分の7秒速かったらAクラス入りという運命のいたずらでした。
Alt店主はというとCクラスでしたが、目標の30秒きりを果たしてクラス内の上位に位置しておりました。

そして、本戦
赤コース、青コースを1本ずつ走り合計タイムで速い人が勝ち上がるトーナメント方式。
このように、本格的なスタート台にBikeとカラダを預けます。
(手前はAlt店主)

ここで、スタンディングスティル(両脚ともペダルに載せて、バランスをとって静止するスタイル)ができると、めっちゃカッコイイのです。
自分は練習していないのでできません。BMXerだとできて当然。

本戦1回目
相手は10代の少年で、予選タイムではワタシの方が速いタイムでしたが、だからといって1つのミスで大幅にタイムロスするコースなので、ちーっとも油断はできません。

1回戦は互いに順調に勝ち進み、Alt店主とガッツポーズして勝利することのエクスタシーを感じ始めました。
2回戦、さらに調子のあがるAlt店主、ほぼノーミスで勝利!
ワタシも負けじと頑張りましたが、1本目の青コースで0.48秒で相手に勝利を譲ってしまい、2本目の赤コースで1秒の差で勝利。

この時点でベスト8が確定!
2人とも、「もう元は取った」と満足気でありました。



しかし、いためた指が、ますます痛くなる始末。
保冷剤をとっかえひっかえしながらも、走る時だけ痛さを無視してライドに集中!

タナトレで舘兄さんに教わった「肩を落とす」「顔は地面に対して垂直」
上田のトビーさんに教わった「イン側のヒジを伸ばしてBikeを傾ける」

過去にいろんな方からいただいたアドバイスを頭の中で反芻しました。


そして3回戦に突入。これに勝てばベスト4進出が決まります。

ここで、自分のモチベーション向上作戦を試みました!!!

最初に被っていたTroy Lee Design A2は、あまりにも所持率が多くて、カッコイイんだけど、存在感というかオーラにかけてました。
ということで、2000年頃にKeen Edgeでカスタムペイントした同社のD2ヘルメットに変更!
「コイツ、走るヤツかも」って相手に思わせる心理作戦でもありました。

ヤル気モード全開!

ジャージは、Team Koowho。これは、ハクが付くというよりも、単にメッシュで涼しいから。身体的にもストレスを少くせねばね!



そして、3回戦に突入
相手は、かなりイケテル走りで積極的なライドができるFat乗り。予選タイムも全く同じ!
ここまで勝ち残ってきたライダーは、全員強いです。
誰が勝ってもおかしくないレベルで、運も味方に付けた者の勝ちではないかと思えるほど。

1本目、青コーススタート。
大きなミスはしていないのですが、あまり攻めきれずに0.7秒差で、相手に先にゴールを譲ってしまいました。
ただ、自分にとって、青コーススタートは好都合で、ここでどれだけのタイム差なのかを把握することで、たとえ負けていたとしても、次の赤コースで挽回できる可能性を感じ取れたのであります。

2本目、赤コーススタート。
とにかく落ち着いて、大きなミスをしないで、後半にリズミカルに連続する旗門のセクションで勢いを殺さずに、最終コーナーを適度にまとめれば勝算があると確信。

実際、その通りの展開ができているのを体感しながら走っていると、どうやら相手がミスしてしまい、そのどよめきがMCの実況によって伝わってきました。結果は2秒以上の差で勝利。ベスト4に進出決定したのでありました。

(だんだん調子があがってきたAlt店主ですが、ベスト8で敗退。この時の勝者は結果的には3位になる実力者でありました。)




そして4回戦
相手はみるからにこういった類いのライドになれている風貌とキレッキレのBike。
スタンディングスティルの安定度合いはBクラスの中でもダントツな方でした。
しかも第1ヒートは赤コーススタート。ここでどれだけタイム差を付けて勝利しないと、勝ち上がれないぞというプレッシャーMAXです。

と、ところが、
全くの想定外で、2秒31の差で勝ってしまいました。
そして、なんと2本目も僅差で勝利。

「え?、おれ、決勝いっちゃったじゃん。」これが、本音です。

普通、勝ち上がる人は、それなりの実力と自信を付けて進むわけですが、
ワタシみたいな、ほとんど練習もやっていない人間が勝ち上がってしまったわけで、この時点で手も声も震えてきました。


自分では堪え難いほどの緊張を、和らいでくれたのは、
お助けサポーターの皆様でした。

ゴールしてから、次のヒートをスタートするためには、Bikeごと押しあげる必要があるのですが、参加者の中の有志の方々が、スタート台まで上げてくれるのです。
これには、心の底から感動しました。疲労困憊したワタシを善意に包まれた笑顔で応援してくれるのですから。
勝手ながらも、この方たちの笑顔も味方に付けた気がしました。


そして、最後の最後の決勝戦。
相手は、めちゃくちゃコーナリングが上手くてオニ漕ぎの得意なライドができる猛者です。


決勝第1ヒートのスタート
自分には好都合の青コーススタートです。

ここまで来たからには、全力を出し切りたい。
痛む右手に「ゴメン、最後の最後だから無理させちゃうよ」と謝りながら、ハンドルバーを握りしめ、痛さをスタート台に置き去りにして、発車しました!

とにかく、転ばずに
とにかく、漕いで、
とにかく、最終コーナーで踏ん張ること



実況からも拮抗した競り合いしていることがわかりましたが、やはり実力の差か、赤コーナーでスピードが伸びる相手の背中を見ながらゴール。タイム差は1.73秒。
この差は正直いって微妙でした。本命の赤コースで自分が2秒差で勝てる勝算はありませんでした。ただ、ここで負けても2位になるわけでそれだけでも誇らしいとさえ感じました。

そして、運命の決勝第2ヒート
得意な赤コースで最後の最後に挽回しないと優勝は逃げてしまう。

中盤まで目立ったリードはできず完全に互角のまま、最終コーナーを抜ける!
相手がほんのわずかに先行してゴールライン通過。

ふぅ〜、やっとおわった。
完全な負けが確定。
でも、2位だよ。よくやったよと、自分を慰め始めようかと思った矢先、
MCの近くにいたナカザワさんの声が聞こえてきました。

「青コースの◯◯選手が、、、」

「コースラインを超えて、、、」

「5秒追加、、、」

「佐◯くん、優勝だよ。1位だよ〜〜〜!!!!!」




ガ〜〜〜〜〜ン
その瞬間、ゴールラインのそばで腰のチカラが無くなり、
フニャフニャと、ヒザから倒れてしまいました。

ヤバいことが起きた!ヤバイことが起きた!ヤバイことが起きた!

こんなマトモでステキな大会で
ワタシごときが優勝しちゃうなんて!!

感動が冷めないまま、いつも親身になって教えてくれるMCインターナショナルの杉木さんに優勝報告していたら、とうとう嬉し泣きしちゃいました。



そして、さらに感動し過ぎたら、表彰台で吠えちゃいましたね。
(となりの3位の方の娘が、キモ悪がっていたのかもしんない)



そして、この大会の中心メンバーの一人であるナカザワさんとも熱い熱い抱擁をして、記念写真。
今年の始め、ナカザワさんにタナトレを走らせてもらったことが運命の始まりでした。
MTBの魅力と奥の深いスキルがぎっしり詰まった最高のコースが、ワタシに26inchのCHUMBAを復活させてくれたわけですしね。
MTBやってきてヨカッタ瞬間がこの2ショットには込められてます。


優勝という最高の結果に終わったからというだけでなく、
スラロームの持つレースとしての純粋な面白さや、最初から最後まで究極のアットホーム感の演出があり、参加者の多くが歓声を上げながら目の前の展開を楽しみ、ココロからのボランティア精神で築き上げるこの大会に参加できたということが最高の思い出になりました。

すでに16回も続いている当大会ですが、5店長さんの活躍っぷりに感化され、
このレースに出ている有志達が継続して、次世代にもつなげていけるような気がします。その時にはワタシも何かしらのお役に立ちたいなと思いました。

いつもながらの長文、失礼いたしました。
ここまで読んでいただいた皆様、♡アリガトウ♡


p.s.
指の怪我は大したこと無く、打撲だけですみました。現在は安静にしているので順調に回復中であります。